弊社スタッフが交替でお届けする、ときに鋭く世相を斬り、ときに緩やかにあなたを癒す珠玉(?)の時事エッセイ。お仕事中の息抜きなどにお読みいただけたら幸いです。

2008/08/01 第05回  日本の民主主義

日本は、自由・平等・民主主義の邦であることに、異論を唱える人はいないだろう。
又これを戦後手にしたものと捕まえている日本人は意外に多い。
更に、戦後アメリカとの関係の中で「平和」も「経済的繁栄」も手に入れたが、これが属国的地位に甘んじることによって得られたという認識はない。
戦前の日本には、日本の民主主義が、日本の自由・平等・博愛・生命観念が存在していたことを、又、同時代の欧米近代国家より進んでいたことを識ることもしない。

第二次世界大戦、そして冷戦崩壊後、アメリカの論理だけが唯一生き残ってきた。日本はその影響を最も大きく受けてきた。結果は、十分な自由と物的豊かさが得られ、平等も実現したが、生命の危険さえ薄らぎ、命を賭して何かを守るという使命感や気概を日本の指導層、私たちは失ってきた。そして、利益追求と権利の主張が表沸、弱者を作り出し、精神の荒廃を招いてきた。

疲弊した日本社会を糾すには、経済・環境・福祉・・・道路建設等、はた又細かなことではなく、精神的に何を喪失し、何を学んでこなかったかを問わねばなりません。
この問いに応える最大の課題は、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国:相応しくない)によるテロ、拉致された日本人被害者の救出である。

北朝鮮による拉致被害者は、世界12カ国の国籍をもつ人たちにおよんだ。
その内、朝鮮戦争中の約83,000人を除いても500人の韓国人が拉致されている。(韓国は拉致、核と関心が薄い)1970年代から600人もの個人が拉致されている。
日本人では政府認定17人(内5人帰還)外に100人とも250人とも言う。
北朝鮮は日本人5,000人の拉致目標を企てていたという。現在でも北朝鮮の工作員が国籍を問わず2,000人は潜伏し、草になっているという。(日本国にはこれらの人を取締る法がない情けない国家である)
生命の危険を冒し、拉致問題と取り組んできた人々の努力が、拉致被害者家族の声となりしも、未だ哀しいかな家族は報われず。

拉致事件を知っていて、行動しなかった関係者の責任は極めて重い。又、日本人に日本を貶め、国益を毀損させた指導者、著名人は実に多い。その人たちを公にし、国民に広く知らしめるべし。大阪の原さんを拉致し、その後韓国で逮捕された北朝鮮の工作員辛光洙元死刑因の釈放を求める嘆願書に元首相、元委員長、元代表、元知事他国会議員122名が署名した。(釈放後帰国、英雄扱いをされる)このようなことが履き違えた民主主義を盾におこることが、日本の民主主義の欠陥であり、日本人の精神の荒廃に連動してきた。

日本国は立法・行政府、財界そして国民が一体となって、日本国が日本国民を救う使命感、気概をそれぞれの立場で示すことである。又、主義、主張を超えて、マスメディアは談合をしてでもこの問題で影響力を最大限行使すべきである。それが実現してこそ真の意味での近代民主主義国家の背骨が日本人の精神に移植されるのである。これ以外に一体になれるものは今の日本には何一つ存在しない。