弊社スタッフが交替でお届けする、ときに鋭く世相を斬り、ときに緩やかにあなたを癒す珠玉(?)の時事エッセイ。お仕事中の息抜きなどにお読みいただけたら幸いです。

2011/01/05 第37回  2011年日本の覚悟!


2011年1月1日
謹んで新しい年をお祝い申し上げます
多くの皆様方に支えられ、厳しい年を越すことが出来ました。厚くお礼申し上げます。
本年もご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

コラム「築城通信」は第37回、4年目を迎えました。これまで「日本の・・・・」と題して政治に纏わるテーマを取り挙げてきました。現代社会は、好むと好まざるとにかかわらず「グローバライゼーション」の時代に突入しています。このような大状況のなかで起きる現象は、どれひとつ取っても重い課題である。解決へのプロセスに大切な要件は、日本国としてのアイデンティティの確立であり、覚悟である。
2009年国民は長く続いた自民党、自社、自公政権にNOを突きつけ民主党に希待を抱き、政権交代を実現してやったのである。
然るに、発足時、鳩山政権は既に国民から嫌忌されている社民党を政権内に取り込んだ愚を犯したことが、沖縄普天間米軍基地の「最低でも県外移設」発言を導き出し、日米同盟に大きな亀裂を生じさせた。冷戦終結後の米国一極時代の功罪は別にして、米国の国際的影響力の低下は紛れもない事実の中での軽い言葉は、経済力を増大させた共産党一党独裁政権国中国の覇権主義を膨張させ、牙を剥き出した尖閣事件へ繋がるのである。更に、琉球(沖縄諸島)は中国の領土であるとすら公言するに至っている。

鳩山政権発足時の支持率75%は20%台に下落し、政権を放り出したのである。次に権力闘争の結果誕生した菅直人政権は、影響力の大きい左翼社民党と縁を切ったのは正解だった。しかし、隠蔽していた左翼体質は事あるごとに表出し、日本国の衿持を毀損させてきた。
菅民主党左翼政権は「日韓併合100年談話」による歴史捏造を自ら企り、それを日韓で共有する愚挙を犯した。ここで同時代に併合された台湾の李登輝元総統の歴史認識を牽く。
「併合(侵略)は哀しいことであったが、日本は国費を注ぎ、社会インフラ整備を推進し、そのお陰で現代台湾が在る」又、日台間には漁業問題が存在するが「尖閣諸島は日本の領土である」と語っている。
韓国の場合は、日本が朝鮮半島に莫大な国費を注ぎ、社会インフラ整備を推進し興産、殖産に国政を集中させたのである。日本国の敗戦は南北対立を生み、朝鮮戦争へ継り、国土を疲弊させたのである。そして、1965年日韓基本条約締結は「漢江の奇跡」に繋がっていくのである。これには戦前の朝鮮併合の物心両面の有形無形財産を無視しては考えられないことである。然るに、韓国はこの歴史事実を否定し、漁業問題が存在するが、竹島は日本領土である。とは決して言わない。(1965年当時、日韓間には竹島の領土問題ありと認識していた)
更に、最近は竹島の国家管理港指定を検討し実効支配の強化を狙う。
同じ民主主義国家としての日韓は価値観を共有するが、韓国は「ならず者国家北朝鮮とそれを支援する中国と接しながら、菅首相の韓国有事の際に邦人救出の為の自衛隊機を派遣したいという考え方に、両に賛同しない。
日米韓、日米共同統合演習・米韓軍事演習は実現するも日韓軍事演習は実現していない。北朝鮮は韓国軍哨戒艇撃沈事件、延坪島砲撃事件を起こす無法国家、それを中国、ロシア(ジェスチャーは違うが)の親北政策は、日米同盟の亀裂、鳩山発言に端を発しているのである。これで視えるのは、北朝鮮は完全な中国の属国、ロシアも中国の膨張主義に呑み込まれつつあるということである。
ロシアは9月2日を対日戦勝記念日に制定、中国と歴史認識を共有する。メドヴェージェフロシア大統領は、国後島を訪問、日ロ間に領土問題はない、という姿勢を明白に表わしたのである。駐露大使更迭は政府の責任転嫁そのものである。(日露領土問題の経緯は注記する)
日本政府は尖閣諸島、北方領土は日本国有の領土であり、中国、ロシアの行為は遺憾である。とオウムの如し。日本国を取り巻く現実に、与野党は国内問題で争っている場合ではない。
朝鮮半島の危機は日本の危機、周辺国中国、ロシアの起ち位置を総括し、歴史を鏡としていれば先ずと「日本の覚悟」は定まるはず。それが出来ない民主党左翼政権は、早々に退陣し、「日本の覚悟」をアイデンティティとする人達で明日の日本を構築して欲しいと切に希っている。
菅直人、貴殿の尊敬する恩師、永井陽之助先生は、改憲論者であり、日本教育界の左翼思想元締九山真男より破門された事を心に刻んでいますか。
首脳会談でメモを読む首相は世界に二人と居ない。国辱である。退陣然るべき。
為政者は前出の李登輝台湾元総統に教えを乞え!
氏曰「権力は人民のものであり、仕事をするために人民が貸してくれているものです。仕事が終わったら、人民に返す。そのために、人民がどのように考えるかを頭に入れて判断することが大切です」
2011年も「日本の・・・・」をテーマとして記述して行きたいと考えています。
拙い小文ですが何とか読み解いて頂ければ幸せです。


・1853年(安政元年)「日露和親条約」
第2条、国後と択捉、両島は日本領、得撫島以北はロシア領
歯舞諸島、色丹は千島列島圏外であり日本領(歯舞諸島、色丹には領土問題はない)
樺太は、決定的、政治的既成事実確立できず、両国民間人の交易、生活が営まれていたので「日本国と魯西亜国との間に於いて界を分たず是迄以来雑居地であり、いずれの領土でもない」→先送りであった。
露西亜は千島列島が日本領帰属すれば太平洋への進路を失う。そして、東オホーツク、太平洋を自由に通行できることは国家存立の要件だった。
この考え方は日本の脅威であり、明治政府に引き継がれていく。五稜郭はロシアの軍事的脅威に対して津軽海峡防衛の要塞。
・1875年(明治8年)サンクト・ペテルブルグで「樺太・千島交換条約」の調印。(全樺太と全千島の交換)日本側代表榎本武揚
・1905年(明治38年9月5日)ポーツマス条約によって、樺太北緯50度以南日本領として確立。日本全権大使小村寿太郎
・1918年(大正9年)尼港事件解決により、北樺太を保証占領(撤兵の見返りに石炭、石油の採掘権取得)
・1941年(昭和16年)日ソ(ソ連)中立条約締結(5年間)(更新しない場合は1年前までにその旨通告すること)日本側松岡洋右外相は、日独伊三国軍事同盟の当事者でもある。
・1945年4月5日、ソ連は中立条約の更新はしないと通告するが、日ソ間で1ヵ年有効を確認する。
・8月8日、日ソ中立条約不延長通告。モスクワにて対日宣戦布告し、侵略開始する。
・8月15日ポツダム宣言受諾(事実上の敗戦)
・8月22日まで千島列島占守島(列島最北端、北海道から1,200km)23,000人の将兵が武器弾薬を初めて使って、ソ連軍と戦うが武装解除。ソ連兵士3,000余人戦死。
以降、日本兵は大挙極寒の地シベリアへ抑留される。
ソ連は国際法を破り、南樺太及国後、択捉そして千島列島を侵略して強奪、固有領土歯舞諸島、色丹島も強奪したのである。
・1951年サンフランシスコ対日講和条約調印に日本が領有権を放棄した千島列島と南樺太の帰属先は明示していない。ソ連は講和条約に調印していないのである。
ロシア(旧ソ連も含め)は狡猾で残忍な国か。歴史では日本は常に仮想敵国として位置づけていたのであるが、箍が緩んだのは何故か?
(第36回を参照して下さい)

(おすすめの映画・新刊本)
1974年製作の映画「氷雪の門」。ソ連大使館の抗議にあい公開中止。2010年公開される。樺太での8月15日以降の日本国民の悲劇を映す。

2010年小説「終らざる夏」浅田次郎著。敗戦間際の日本の平凡な国民が戦争と関って行く姿とその結末を優しく、鋭いタッチで書きあげた秀作。