弊社スタッフが交替でお届けする、ときに鋭く世相を斬り、ときに緩やかにあなたを癒す珠玉(?)の時事エッセイ。お仕事中の息抜きなどにお読みいただけたら幸いです。

2011/04/01 第40回  日本の国難 3.11!


今年の冬は殊の外厳しい寒さと大雪の被害が多発した。
九州新燃岳の火山爆発、鳥インフルエンザの鶏鳥への感染被害は大きく、日本列島“凶”からのスタートであった。

日本経済は長いデフレ状態のなか、国民は長期にわたって辛抱して来ました。そしてリーマンショックで追討ちされ、漸く、回復の兆しがあり、この春の桜の開花予想の情報合戦が始まろうとする矢先!

“2011年3月11日 金曜日 午後2時46分”magnetude9.0の大地震が東北地方三陸沖で発生(日本では最大、世界では5番目の規模)による大惨事が発生しました。太平洋岩手県沖から茨城県沖を震源域とする南北500km東西200kmに及ぶ範囲でプレートが活発変動、大津波を起こし、浸水面積は400km2、山の手線内面積の6.4倍に及び、一瞬のうちに人の夢、生活基盤は絶望の瀬に沈んでしまった。
人の住む空間を大津波は呑み込んで、平面化してしまった。
大津波の恐ろしさ、怖さを余す所なく伝える手段を持つ現代、我々はこの現実を映像でリアルタイムに識ったのである。
何んと!心が震え、何んと!心が怯えたではありませんか!

一瞬の地震には大小あるにせよ震度7、しかも2分~3分間も天地を揺るがす大音響は震度5強、6弱の経験の比ではないと想像する。そして速い速度で迫る津波は、発生地域の人々に恐怖心をアナログ的動きを通して五躰に与えたのである。想像を絶するパワーを以って。
3月30日現在、亡くなった方11,362名、行方不明16,290名、負傷者2,872名、住めない住居14万戸というが、この被害実体は把握しきれていない。そして、地震、大津波は原子力発電所の事故を誘発、避難する人は避難指示を含め、17都県で2,061ヶ所の避難所に173,649人に及ぶ。3月30日現在(個人避難も数万人に及ぶが実態は掴めず)
東北関東大震災はすべての面で有史以来最大の被災規模になるであろう。

東北関東大震災に遭われ、犠牲となられた方々に心から哀悼の誠を捧げます。又、被災された多くの方々に真情を以ってお見舞い申し上げます。

阪神淡路大震災は住空間の倒壊と火災との複合被災。
この東北関東大震災は住空間の倒壊と巨大津波による複合被災。亡くなった方は、地震災害より二次災害の火災、津波にて落命された方の方が多いと推定される。
相馬での津波の高さ7.3mと公表され最大のように受けとれますが、福島第一原子力発電所では14m、他の被災地では検証されていませんが被害実体から数倍を記録しているだろう。

1896年6月15日 三陸沖地震M.8.5 津波災害史上最大といわれる。この時津波の高さ38m、亡くなった方2.2万人
1923年9月1日 関東大震災 死者不明10万人とも20万人ともいう。国家予算の3倍の被害額。津波12m。
北海道南西沖地震(奥尻島)では津波の高さ32mを記録
阪神淡路大震災M.7.3 亡くなった方6,433名 負傷者43,792名 避難人数316,676名 被害額10兆円(インフラ建造物8兆円)仮設住宅49,000戸
他に1933年の昭和三陸地震や、1960、2010年のチリ地震による津波被害、新潟地震、福井地震、能登半島地震、中越地震等々も記憶に新しい。
風水害、火山爆発、地震、火災、津波等々日本列島人の住む所、自然の脅威から免れる事の出来ない脆弱な国土なのである。
しかし、有史以来これらの自然災害、脅威から身を守る術を日本人は英知を以って徐々に構築して来ました。それでも起きる災害。その都度災害発生時に迅速に人の命を守る術をシステマチックに構築し、実行に移せるかが問われ続けて来た。それが人と災害の歴史なのではないだろうか?

災害の度に起きる対応の問題点は、次に、そして次に活かされて来た事は紛れもない事実である。それは今回の東北関東大震災での被災当事者や同じ目線の国民の間に如何なく発揮され、心を痛めながら感動し、足りない“もの”への義憤へと繋がって行くのである。

日本はグローバルな世界の一員として確立している社会であり、産業構造もその上に為っている故にインフラ整備もすべて関連づけられる状況下にあるという現実を認識しなければなりません。それは効率第一である。その為に需要と供給の関係を極めてシビアに確立し、すべての社会を動かす要因が順調に回っていることを前提に動いているのである。(Just in Time経済)
三陸沖大地震は必ず起きると言われていたが、何時起きるか予測はできなかった。
それが現実化した時にすべての生産手段が奪われ、日本の経済システムが順調に機能しなくなるのである。(ストックをしない経済の弊害でもある)その弊害が災害発生時からすぐ表れるのである。そこにすべての人の眼、心が集まり動かぬものへの苛立ち、怒り、嘆き、悲しみとして連鎖するのである。それにしても被災地の人々の忍耐力、団結力等々日本人のもつ伝統的国民性の素晴らしさを再認識させられました。

大地震発生から間もないが、被災者は既に前を見据えて動き始めてるし、支援する人々も多岐にわたり輪が拡がっている。暴力装置と言われた自衛隊は陸海空106,000人を投入、ヘリコプター、固定翼503機、艦船57隻で復興の先頭に立つ活躍である。原子力発電事故における対応に活躍する自衛隊、消防レスキュー隊等々危機に立ち向かう人への敬意の念は大きい。
命令されるから力を発揮するのではなく使命感があるからだ!

一日でも早い冷温停止状態にしてほしいと希うばかりです。

政府、立法府、中央行政、そして大企業経営者の顔は殆んどみえない。不平不満を申せば限りがなく紙幅足りず、故に申すまい。情けないだけである。
ただ、民主党政権は、この閉塞感で満ちデフレ不況が長引くなか起きた大災害を、石原慎太郎東京都知事のコメントの言葉の足らざるところ、真意を汲み取って、大胆な政策を打って、国民の将来に希望を与えることが現在課せられた最初にして最大の責務である。
復興には5人のエコノミストの平均試算で14.7兆円、阪神淡路大震災9.9兆円を大きく超える。そして20兆円を予想するが更に増えるであろう。
岩手、宮城、福島、三県の経済規模はGDPの4%(兵庫県一県に相当)であるが、被災面積は大きく広いことを考えれば、20兆円は妥当であろうか。
それを民主党政権は一般会計予算を捻くり回して、捻出しても焼け石に水。そんな姿勢で有史以来最大の災害復興など不可能である。

大胆な政策・最後の一策。東北関東大地震復興国債を20兆円発行して、すべて日本銀行に買い取らせることである。(国民負担なし)そして、この災害復興の予算措置を整え、国民に復興に対する国の強い意思を発し、被災者や犠牲になった人々、そして辛酸を舐め続けて来た日本人すべてに光を与えることを最大の責務とせよ。(前例など関係なく実施せよ)

自然災害は地方自治体の災難ではなく国難であり、危機の始まりである。それを克服するのは国の強いリーダーシップ下で、国の責任に於いて行うべし。国民の一人ひとり、そして世界から寄せられる善意を活かす為にも。これ国の務めなり!! 特に国の真価が問われる原子力発電事故の対応・処理については国のすべての英知を集めて、事にあたれ! 人災と言われない為にも。

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天皇陛下のお言葉

この度の東北地方太平洋沖地震は,マグニチュード9.0という例を見ない規模の巨大地震であり,被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は日を追って増加し,犠牲者が何人になるのかも分かりません。一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。
また,現在,原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ,関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています。
現在,国を挙げての救援活動が進められていますが,厳しい寒さの中で,多くの人々が,食糧,飲料水,燃料などの不足により,極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより,被災者の状況が少しでも好転し,人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。
そして,何にも増して,この大災害を生き抜き,被災者としての自らを励ましつつ,これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。
自衛隊,警察,消防,海上保安庁を始めとする国や地方自治体の人々,諸外国から救援のために来日した人々,国内の様々な救援組織に属する人々が,余震の続く危険な状況の中で,日夜救援活動を進めている努力に感謝し,その労を深くねぎらいたく思います。
今回,世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き,その多くに各国国民の気持ちが被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。
海外においては,この深い悲しみの中で,日本人が,取り乱すことなく助け合い,秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも皆が相携え,いたわり合って,この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。
被災者のこれからの苦難の日々を,私たち皆が,様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。
被災した人々が決して希望を捨てることなく,身体からだを大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう,また,国民一人びとりが,被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ,被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。

2011年3月16日


宮内庁HPより

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日本の皆様          元台湾総統 李登輝  2011年3月11日午後8時

日本観測史上最大の「東北関東大震災」の発生をテレビで知りました。
津波で押し流された家や車、そして、火災、家に戻れない方々。亡くなった方も多数おられます。負傷者もおられます。次々報道される災害状況を見て、1999年9月21日、台湾で起きた大地震を思い出すと同時に、現在日本の皆様の不安や焦り、悲しみなどを思い、私は刃物で切り裂かれるような心の痛みを感じております。
人間には力の及ばない大自然の猛威を前に、畏敬の念を抱いても、決して「運命だ!」とあきらめないでください!元気を出してください!自信と勇気を奮い起こしてください!
今は、一刻も早く地震の余波が収まることと復旧を、遠い台湾の空の下でお祈りしております。

震災処理と再建復興への一私見
1. 震災の現状と処理条件 2. 災害処理および再建復興は、
WiLL 2011年5月号P.33~P.35参照

菅直人日本国総理大臣の国民へのメッセージはあったのですか?!