弊社スタッフが交替でお届けする、ときに鋭く世相を斬り、ときに緩やかにあなたを癒す珠玉(?)の時事エッセイ。お仕事中の息抜きなどにお読みいただけたら幸いです。

2012/02/01 第50回  日本国の大改造!


2012年、国民は様々な希いを抱き新しい年を迎えました。
東日本大震災は19213人(2012年1月27日現在ですが、何故?減り続けるのか?)の犠牲者を出した。死者・行方不明者一人ひとりの周りには幾重もの悲しみのドラマが生まれ、被災者の起ち姿に多くの人々が感動し生きる力を与えられたのです。
しかし、国の復興への関与に熱意なく、原子力発電所事故による避難住民の生きる環境回復への情意は、打ち砕かれ喪失しつつある。これらの現実は、日本国が戦後辿って来た自由民主主義構築において国の将来像を殆んど示す事が出来なかった各界指導者のその任での資格なきゆえの帰結である。日本民族の劣化でもある。

東日本大震災・大津波災害の甚大さ、原子力発電所事故による放射能の危険性は戦後の日本社会を振り返る為、尊い生命の犠牲を払った最大の教訓だったのである。

国・地方財政の天文学的赤字は刻々増え続けている。
バブル経済崩壊後の不況・長期デフレは、1997年以降の平均的所得者の可処分所得を毎月前年比1%ずつ減少しているという。所得は物価下落以上に落ち込んでいるのに年金支給を引き下げるという。デフレ経済下の預貯金利は無に等しく、老後の為に汗して働いて貯めた財は目減りし、更に老人から掠め奪る族(やから)が北叟笑む社会は異常なり。
少子高齢化は分っていたはず、ここへきて人口は減少期に突入、高齢者の平均寿命が予想を超えて高くなり長寿となったので社会保障費の増加を招いていると謂う、不遜な発言を聴く。
国際化はますます促進され諸外国との関係は複雑に絡み合うが、国家としての理念なく明確な指針を示せない侭、陸上自衛隊を危険な南スーダンへPKOとして派遣する。
武器使用を大きく規制したまま、未だ分離したスーダンとの間に民族紛争が絶えない地に!
日本の面積の1.7倍の広さの国土に舗装道路延長距離は僅か60kmのみの貧しい国へ、自衛隊員は国の発展には先ず道路整備という初歩的な国造りからの参加に燃えている。この心、崇敬に値するなり。
陸上自衛隊は地震被災国ハイチへも派遣されているが2012年末まで延長するという。実体は、劣悪な環境下での派遣のご苦労を我々に報いらせることもなく、又憶えている国民どれ程居るや!

民主党政権の国家運営に及第点は差しあげられない。
政権党が前政権のツケを負うのは当然の義務である。その義務を果たす気概なく、財政健全化しか目的がない。
「社会保障と税の一体改革」って何!?
消費税率5%増をはじめ、諸税の徴収に策を弄するなり。日本の政は小手先政治が常態であり、この財源不足、デフレ経済、少子高齢化等々負の環境から抜ける道筋は、経済の活性化、デフレ経済からの脱却なり。
この政策なくしての増税、そして緊縮財政、バラ撒き路線は国の衰退への途なり。

原子力発電所54基は2012年4月すべてが発電停止状態に入る。日本の総電力需要の30%を供給する原子力エネルギー、それが総て電力を生産できなくなるのである。
現在、電力供給源を火力発電にシフトして穴埋めするが限界に至っている。そしてLNG(天然液化ガス)調達費が嵩み近々電力料金の大幅値上げ時代に突入するは必至なり。
しかも、原油・LNGの供給地中東におけるイラン核問題は、(原油に限ると輸入の80%依存)日本のエネルギー政策の根幹に係わるなり。外交力が問われるのである。

原子力発電所事故は、反原発、脱原発イデオロギーを萌芽させた。自然再生エネルギーを増やせば原発は不要という能天気な各界指導者、市民派国民が幅を効かせている昨今だが、原子力発電所一基分100万kWhの電力を太陽光パネルで得るには、都内のJR山手線内の面積に敷設しなければならない事をご承知か?しかも自然エネルギーを再生する道具に未だ安定供給源としての技術的裏付けは未確立である。更に狭い国土に有効利用面積の確保ありや。
原子力発電所の廃炉を決めたドイツは、原子力発電量に匹敵する火力発電所を併行建設するという。電力不足は経済力の低下になるのであり、すべてが悪循環の輪に繋がって、日本社会の灯は徐々に消滅するなり。
日本国家のこれからの姿を描かずしてエネルギー政策は導き出せない。
原子力発電の存在を多角的に冷静に分析して、対話、議論を重ねて将来像を示すべし。
現実には、この夏は昨年以上に全国的な電力不足となり、この現代日本社会諸システムの維持も難しくなるであろう。増税路線が見えただけで経済は沈むなり。
日本の労働コストの高さは、企業の海外進出要因の一つになり、低コストであった隣国中国は日本の貿易相手国として嘗ての米国をも凌ぎ、結果は中国に対する弱腰姿勢となり、自縛状態に陥っているなり。その中国から更に安い人件費を求めてタイ国へ、そしてリスク分散のつもりが大洪水被害に遭ったのは或る専門家曰く、必然なり!と。
そのタイ国は労働者の最低賃金を4月から40%アップさせる法改正を行った。(法人税は2年間で30%を20%に減らす)
日給215バーツ(580円)を300バーツ(800円)になるという。
日系企業経営者:賃上げは生産コストに響く。カンボジア、ミャンマーの生産拠点を移す検討も視野に。
電力不足は海外移転も考慮するという企業の増加となり、まさに、日本企業世界への流浪の旅!!である。この現実は、デフレ経済を支え可処分所得が下っても社会現象として日本の現実として諦観、増税もやむなしと答える国民に仕立てられて来たのである。政、官、財、教の然るべき人々の罪は重いが、更にマスメディアの姿勢は軽く、その責任も極めて重いのである。
プロパガンダは国の為、海外へ向って行え!

我が子への放射能汚染を心配する親心は尊し、しかし学校給食を拒否弁当持参させる親が被災地以外の東京、果ては沖縄でも増えているという。保護者が給食辞退届を出し、学校側が説得するも意思動かぬ時は許可するという。これ学校給食のシステム崩壊であり、食育の拒否でもある。
日本の医療イノベーションを推進する為に優秀な人材を充てた1年前だが、内閣官房・医療イノベーション推進室長中村祐輔東大医科学研究所教授は、戦略なき内閣・関係行政省に仕事をさせてもらえず今年になって辞任。アメリカの大学へ、頭脳の流出なり。
日本社会、何事もすべて中抜きなり。故に結果悪し。事象発生前を分析、そして結果を得る為の途中が省かれた社会が今日の日本国の基礎となる。
この基礎の上で生きる日本人、自由民主主義を穿き違えて生きている事に気付かぬなり。

50回に及ぶドキュメントは時々の問題である。それは連綿として繋がって来た時空の堆積物から発生するものである。
そして我々日本人にとって物事を思考する材料として重要であると、提示して来たつもりである。
確かに申し上げられることは、
日本民族は独自の文明を継承して来た民族であり、他国(中国、韓国・北朝鮮、ロシア、米国等々)とは異文明ゆえ分ち合う事に難儀はするが、国を想う情意で外交を展開しなければ日本民族の矜持は保てない。

日本国敗れ後66年、異文明国と事起これし度に相手国を責めても詮無い事である。何故なら、国益を損う問題の発信元は我が国であり、問題解決の糸口はすべて国内に在ることを認識していない故に、我々日本人の心の中に在る隠忍自重が諦観となり、一部声の大きい族に振り回されるなり。
今日迄積まれて来た閉塞感は疲弊した社会となって、この侭次世代につないでしまうことを否定できない。

今こそ、この日本国の大改造を遂げなければならない!
大きなテーマとして三点を優先順位で掲上する。
1.日本国憲法の見直し、日本人の手によって大改正を行い国の容を変えること。
2.東京大学が入学期を9月にするという構想である。案ではない構想として捉えるなら、今日日本が抱える諸問題を巻き込んで、社会制度、システムを大転換させる素因を含んでいるということに気付くであろう。勇気ある大きくて、重要な提起である。
3.大震災復興は、日本国土すべての有効利用と同義であり、人口分布の再構築をも含め、産業の日本回帰を図り、新しく高度な技術をもって、日本国を大改造することである。 例えば、東日本大地震被災自治体の大合併を行うことを考えつかぬ様では何事も小手先に終わるのである。沖縄は日本の安全保障にとって最も重要な国土である。 この位置付けが国の基本としてあるのか否かが、米軍の基地問題と絡んで求められるのである。重要との認識あれば沖縄の大改造も出来る。今日迄の税の投入額を考えれば日本国の沖縄県になっていたと考える。