弊社スタッフが交替でお届けする、ときに鋭く世相を斬り、ときに緩やかにあなたを癒す珠玉(?)の時事エッセイ。お仕事中の息抜きなどにお読みいただけたら幸いです。

2013/10/1 第70回  日本の先生方!安倍政権と世界は動いてますよ!


第184回臨時国会は2013.8.7終了、第185回臨時国会は2013.10.15召集予定となっている。この間70日である。
日本の立法府は長い長い休眠状態に入りました。
今、問題化している「集団的自衛権」「憲法改正」という敗戦後、日本の“これから”を左右する重要案件は急に浮かび上ったものではなく1952.4.28日本国の再独立から常に存在していたものである。然るに、日本国が何に故に、苛酷な戦いに挑んだのかすら忘却せり、多くの日本人が敗戦後の社会を創造して来たのである。
その例として、8.7国会開催最終日の参議院において、安倍晋三内閣総理大臣の問責決議案が優先されたために「海賊多発海域における日本船舶の警備に関する特別措置法案」が審議未了となり廃案となった。

国家安全の重要項目より野党(民主党主導)により選挙対策が優先されたのである。
安倍総理はアフリカ訪問で海賊対策の日本の拠点ジプチの自衛隊基地を訪問、隊員の劬を労った。
この法案は「世界で一番暑い国」ジプチでソマリア周辺海域で起きている海賊行為に対応する命懸けの任務である。そして、日本船籍の民間船には国内の銃刀法が適用され、多発する危険海域航行に武器の携帯は認められていない。従って日本船籍の安全を守る為に武器所有の民間警備員同乗可能にするものである。廃案になった為に日本船籍を示す「日の丸」は武装警備員が乗っていない「獲物」の目印となった。
この現実を多くの国民は報らない。
又、多くの制約のなか日本国をはじめ航行する多くの国々のため活躍する自衛隊員の激務を公共放送NHKをはじめマスメディアは国民に知ってもらう努力を故意に怠っているのである。彼等は「報道する自由」「知る権利」を声高に叫ぶがイデオロギーに反する情報は隠蔽するか捏造して報道する。
(ケニアのショッピングモールでのテロには、ソマリア系移民米国人が含まれているとの
報道もある。ソマリア・人口923万人・ムスリム人口98.6%・GDPデータ無し、極貧国。
畜産業(ラクダ、羊、山羊)農業(ソルガム、メイズ、コメ))

国会が眠っている間にも国内・外とも動きが止まることなく刻々と変化しているのである。それには行政府が責務を果しているのであって、眠っている多くの先生方には批判も非難も許されない。

この「築城通信」では様々な問題点をテーマにしながら「こうなったら良い!」と思い込んで記述して来た。過去69回を振り返っても解決済みのものは何一つ無い事が分かり、記述したものを再登場させても通用すると思える程、日本社会は何んの果実も得ていないのである。
毎回記述するテーマに窮したことはありませんが、内容においては迷いながら引き出しの中を掻きまわし、見い出すのに苦労する。当月は、日中・韓問題で物申したきこと山程あれど今に始まったことではなく、短くても十数年前より起きている事案であり如何国家間の認識の共有はあり得ない証左であることが分る。

※「歴史認識」「歴史」という言葉の解釈は文末に話す。

当月は国会が惰眠中でマスメディアも暇。この間各種世論調査が実施され、日本人の思考傾向を訓むことが出来、その上国が何処へ向って進み、過去の自縛、他縛から築いて来た国家をどう変えたら良いのか?ヒントを授けてくれるのである。
総括すると

① 2013.9末の日本の人口:
          65歳以上の人口3,186万人、人口比率25%
前年比112万人増=団塊の世代老人への仲間入り。
勤労人口15歳~64歳62.4%は減少期に突入
子供0歳~14歳 100-(25+62.47)=12.53% これは少子高齢化に歯止めなく、国家衰退・消滅の兆候なり。
② 2014.4.1消費税率8% :
          予定通りの実施33.4%、1%ずつ段階的に実施26.6% 計60%
先送り 14.9% 引上げ反対22.2%
引き上げ反対派が22.2% 1/5以上存在する事に驚きを覚える。
8%に引き上げる条件として各種経済対策5兆円を提起するが、この中で現金給付額7,000億円は政治の国民への阿りでしかない。
③ 原発事故処理は政治主導で行うべき75.8%、東京電力で行う9.3%。
          民間企業に国家の命運である原子力発電エネルギー政策を任せたのが大いなる間違いであった。事実は国家主導であったのだから東京電力を国有化して国家の権限において終息させるべきである。
海外の原子力発電所建設推進に一役買う政府であれば、尚更、事ある事態に対処する責務を遂行することは義務である。汚染水対策の遮水壁建設を見送った電力会社、当時の政権党民主党は当事者として責任能力が欠如していた証であり、権限行使者は、この社会の表舞台から退場すべし。(民間企業の電力会社は経営陣が交代するも旧態依然たる体質は温存され、政治家は厚顔無恥で居座っている)

東日本大震災で最大の犠牲者は原発事故で安住の地を追われ生活基盤を奪われ、将来に光明が見えない避難被災者である。放射能は何処に居ても被るものである事を先ず我々は基本的な認識として持たねばなりません。その上で福島原発事故によって、放射能が、どれ程飛散し万物に着床しているか。それは人・動物・植物にどれ程の影響を与え、無害なのか?有害なのか?
事故発生以来、国も電力会社も普段物識り顔で説を垂れ流す学者・専門家諸氏よ!
明確な数値を出せ!
2年半も何を為していたのか?
この歳月は決して短い時空ではなかったはず。今となっては詮無き事であるが憤怒消えず。
ここに原発事故最良の処理案を記す。
  (イ)福島原発に近づけない地域を再確定すること。
  (ロ)放射線の危険性の線引き、近づけない地域居住、生活の糧を得ていた人の調査・分析、その人達の土地、生活権、精神的面の賠償を含めて、住民の一人当り5,000万円を賠償する。
50,000,000円×100,000人=50,000,000,000,000円 5兆円である。(10,000人増で5,000億円増)
1人5,000万円妥当とは言えないが総合的判断に基づく一括解決策はこの方法以外にはない。
被災者の方は、これを基に新しい人生を選択して欲しい、全国の多くの自治体、企業も知恵を絞って支援すべし。
  (ハ)立入りできない地域の有効活用は、除染対象物の処理場(仮ではない中間貯蔵施設)の建設及、放射能廃棄物の永久保存処理場の建設をして一挙に解決。
原発の廃炉へ一直線、技術の蓄積。
  (ニ)このプロセスによる対応結果は将来の日本人の誇りに変るものにして行かねばなりません。済崩し的復興では暗い痕跡は取り除かれ歴史から忘れられるであろう。
(既に、気仙沼市街地に打ち上げられた大型漁船第18共徳丸の撤去、南三陸防災庁舎の撤去と震災遺構は取り除かれ、歴史の風化は始まっているのである)

④ 安倍政権支持率:支持する65.2%、支持しない21.1%
          何故か消費税引き上げ反対と不支持率は一致する。
⑤ 東京五輪開催良かったか:良かった86.7%、思わない10.1%
          東京五輪開催経済成長:つながる83.9%、つながらない11.3%
何を為しても臍曲りは居るもので傾聴に値しない!
因みに、東京五輪決定に中国の世論調査では48%の人が他の国(日本以外)の方が良かった。
国際金融報(中国)は「政治の干渉を受けないとされてきた五輪を利用して中国、韓国などと隣国との緊張緩和しようと考えている」と報じた。
IOC委員も朝鮮半島の国と共に他国へ投票したのでしょうね!
隣国に住む民族の本質を日本人は認識すべし。
⑥ 集団的自衛権:
          憲法解釈見直し使えるように16.5%   } 47.7%
          憲法改正して使えるように31.2%
          使えるようにすべきではない47.2%
          憲法改正:賛成52.4%、反対38.4%、他11.2%
          日本の容の根源である憲法を自らの心で創り直せない民族って世界の何処に存在するのでしょうか。憲法は権力を縛る為に存在するのではなく、国に住む民族が安心、安全に豊かな生活に資する為の指針たる責務・権利である。
平和を唱えれば安全が担保され、権利を主張することが当然であるかの如く振舞える社会が異状と考えない日本人になってしまった。社会の混乱にも気がつかず、訴訟社会に陥ってしまった事は戦後レジームの副産物である。

次に日本人の権利主張の姿と司法の傾向を長谷川美智子埼玉大学名誉教授『憲法判断には「賢慮」が必要だ』から引く。
9月4日、最高裁大法廷は民法900条4号のただし書き中の「嫡出ではない子の相続分は嫡出子である子の相続分の二分の一とし」という部分を憲法14条1項に定める「法の下の平等」に違反するとする判断を下しました。字面だけで見れば「相続差別」であり憲法違反という決定は当然のように思う。
しかし、この規定は「法律婚の尊重と婚外子の保護を図ったもの」であって、調整の結果が「相続差別」になったにすぎない。

「法律婚」は役所に届け出して始めて成立し、扶養の義務や相続の権利が生じる。生まれる子には、そうした保護が保証されているが、それ以外の国民によって生まれた「婚外子」には、その保護が及ばない。それを多少なりとも補おうとするのが、この規定である。判決のように法律婚の内側に生まれた子と、そうでない子を完全に均等に扱ってしまうと法律婚の意義そのものが曖昧になる。
社会の本筋は法律婚にある事を明確に認識しなくてはならない。
そして規定は双方に配慮しつつ社会全体を見わたして定められている。
「相続制度を定めるにあたっては、それぞれの国の伝統、社会事情、国民感情なども考慮されなければならず、また、その国における婚姻ないし親子関係に対する規律、国民の意識等を離れてこれを定めることはできない」このような熟慮の上いたって、初めて違憲・合憲の判断を下すのである。

H7年の最高裁大法廷「・・・保護を図ったもの」と評価し合憲の判断をした。
今回覆されたのは、事実婚による非嫡出子が1.2%→2.2%に増えたと言うが、事実婚は法律婚ではないので問題外の要因である。
欧米諸国では日本のような規定を持つ国がない。として「国際連合の関連する委員会」が、わが国のこうした規定に「懸念の表明」法改正の勧告等を繰り返してきた」これ以外に違憲判断の決め手はない。
そして「この制度の下で父母が婚姻関係になかったという子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由として、その子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきであるという考えが確立してきている」故にこの規定は違憲だというのです。

この規定は「親を同じくする嫡出子と非嫡出子の利害の調整した規定である。自ら選択の余地のない事情によって不利益をこうむっているのは嫡出子も同様である。その一方だけの不利益を解消したら地方はどうなるのか。それを忘れている。
そもそも人間を「個人」としてとらえたとき、自らの労働によるのではない親の財産を相続するのが、はたして本当に権利と言えるのか。
その原理的矛盾にも気付いていない。
国連の3.11回す平等原理主義「個人」至上主義の前に思考停止に陥った日本の司法の姿を見る思いがする。
法の番人には「法の賢慮」を発揮して欲しい。
                              以上

国連の組織は左翼リベラルに占拠され、各種委員会よりの勧告に日本は何故、無批判に従属して日本社会を変えて行くのか。
行政、司法共日本の伝統、社会事情、国民感情を幅広く、自ら蓄えて任を担って欲しい。
フランスの高出生率は法律婚の極端な減少と政府の婚外子、片親への過保護政策の結果である。少子高齢化の経済をこの流れで変えられると考えていたら取り返しの出来ない国になる。(裁判員制度は司法の権威崩壊、怠慢の姿を映す)
⑦ 安全性確認の原発再稼働:賛成38.7%、反対54%
          原発反対ならエネルギー源:コスト面で負担覚悟あるか否や?
長期の原発停止により海外に支払われる燃料代約4兆円/年は消費税1.4%に相当。
⑧ 尖閣諸島国有化は正しかったのか:賛成69.6%、思わない17.5%
          日々領海、接続水域に侵入する中国公船の挑発にどう対処したらよいか、憲法改正、集団的自衛権行使の比との整合性を多くの国民に全く感じない。
⑨ 日中首脳会談開催の来期:早期開催44.3%、急ぐ必要ない51.3%
          日韓とも同様だが急ぐ必要は全くなく、懸案事項での妥協はここに至りて許されない。日本は領土、領海を自らの意思で守る為に粛々と諸制度を整備しなければならない。

「歴史」「歴史認識」の言葉について
重村智計早稲田大学教授の「日韓歴史認識の一致は不可能」より引く。
日本、中国、韓国は漢字圏であったが同じ漢字即同じ意味にならぬ言葉も多い。中国、韓国で使用する「歴史」という言葉の表現自体は明治期につくられた「日本語」である。よく中国は5000年の歴史を持つ国と言うが、伝統、文化を表わす文献などは遺されず、日本にある中国の文献に貴重なもの多し、又、日本語そのものの意味が多く日常的に使われている。従って5000年の歴史幻想にしか過ぎない。
中華人民共和国成立後、毛沢東は歴史を拒否、典型的な「歴史のない国」であり、日、欧のように歴史ある文明と摩擦を起こすと故事来歴を示す証拠不足にて、分が悪くなるので軍事力を増強、トラブルを軍事力で圧倒するのである。

韓国は「歴史認識」「正しい歴史認識」「歴史認識の一致」「歴史認識問題の解決」を頻繁に克強行に日本に向け発信する。この「歴史認識」は1990年頃から韓国内左翼と保守派による「歴史の認識論争」から派生定着した言葉である。
左派学者は過去史の精算として大韓民国の正統性よりも北朝鮮の正統性を強調し、朴正熙政権(朴槿惠現大統領・実父)は国家としての正統性を失っていて、その「歴史の立ち直し」や「精算」を「歴史認識」として強調した。
左翼「認識派」保守「再認識派」との論争は今も続いていて韓国内でも「歴史認識の共有」すら、不可能なことが現実であり、論争から生まれた政治用語であって「外交用語」ではない。
国内の「認識派」の攻撃をかわすために「再認識派」が使った言葉である。日本にも同じ漢字があるが意味も感情は違う!
従って、日本人は「歴史認識」を使わず、歴史観、歴史理解、歴史の教訓などの言葉を使って欲しい。
                              以上

ドイツの連邦議会選挙はメルケル首相与党の勝利に終わったが、全国得票率が5%未満の政党は国会に議席を持てないのである。前回参院選をドイツの制度に充てると自民党、民主党、公明党、共産党、維新の会、みんなの党以外の政党は議席を得られず、切り捨てられるのである。(最新の世論調査で支持する政党は:自民党が断トツの高支持率、民主党、公明党、共産党は5%台で辛うじてクリアーするのみ)