弊社スタッフが交替でお届けする、ときに鋭く世相を斬り、ときに緩やかにあなたを癒す珠玉(?)の時事エッセイ。お仕事中の息抜きなどにお読みいただけたら幸いです。

2015/12/01  第96回  日本に世界遺産(自然・文化・記憶)登録必要か?


国連教育・化学・文化機関(UNESCO)の世界遺産登録システムに政府、関連自治体、団体には積極的に推進する流れが顕著である。


自然遺産は申請・登録される迄に至るプロセスに自然との共生、環境保全に国民、地球規模で一体となって取り組む心と行動を醸成する切っ掛けになるのである。


文化遺産においては、歴史的文化遺産を保全する事の目的は何処にあるのかを先ず考えなければならないのです。
それは「歴史」そのものである。その「歴史観・認識」を「文化遺産」との整合性の確立がなされなければなりません。
それを経ないで申請する浅慮な日本。
古田博司筑波大学教授は語る。
今年の文化遺産「明治日本の産業革命遺産」登録時に於ける韓国の謂われない要求は「ゴネ、イチャモン、タカリ」という至極低劣な恥の意識なき「民族の究極の独立兵器」によるものである。今後も様々な要求を抱き合わせてくる可能性があるので、日本は注意怠りなく事を進める姿勢を確立しなければならない。


と記す背景に先般登録決定された世界記憶遺産「南京大虐殺」において、過去日本は再三中共、韓国に歴史認識で貶められ続けたのに、その上塗りを許してしまうのは、何故なのか?
前回で日本のユネスコへの分担金が実質世界最大で、多くの職員の生活を支えていると記した。ジュネーブの国連での人権委員会などは各国のNGO関係者が演説の大半を占め短時間(2分間)しか発言できない。
従って、裏でのネゴシェーションが重要になってくる。日本の場合発言権あるNGOは左翼中心で部落解放同盟が背景にあり、新しい左翼の窮民革命理論がある。という国連各国代表は演説を聞いたり討議したりするが、空席が目立つ、真面目そうに着席していても、多くが卓上でスマホをいじくっている。
ノートパソコンを持ち込んでネットサーフィンをしている姿も見かける。
平気で中座し帰着席しない者も多い、ユネスコが最も優先するのは、世界の貧者への支援だ。UNICEFの訴えは悲しくて観るに耐えない。
UNESCOの2014年の予算の87%がスタッフの人件費、旅費、運営費に消える。
スタッフの半数以上はパリに居を構え高給と贅沢な諸手当、年間30日の休暇を保証されている(所定外)そんな場での決り事に何の意味があるのだろう。
国連の神格化そのものが現状を容認することになる。


「南京大虐殺、記憶遺産登録を機に遅れ馳せながら、政権政党自民党稲田朋美政調会長は結党60年記念式典11月29日に合わせ、「占領政策に学ぶ新組織」安倍晋三総裁直属の「歴史を学び考える本部」を設置。トップに谷垣禎一幹事長を充てる。
提案する背景にはH8.8に稲田(現政調会長)が産経新聞に連載した「教科書が教えない歴史」の書き出しに
「オウム真理教の信者のマインドコントロールはよく知られていますが、6年8ヶ月にわたる占領期間中の日本人に対するマインドコントロールについてはあまり知られていません」
締め括りに
「いまだに日本が占領下の厳しい検閲によるマインドコントロールから抜け切れないでいること悲しむべきことです」
学ぶ内容は:日清戦争以降の歴史や極東国際軍事裁判(東京裁判)、
GHQによる占領政策などである。
残念なことは、この組織では結論を出すことはしない。中途半端な姿勢には史実と日本の名誉を守っていこうという覚悟が欠けている。しかし議論することによって日本の現状について考える事に大きな意義がある。そしてメディアの在り方や報道姿勢にも少なからず関ってくる問題でもある。
この動きから視えてくるものは、政治家が如何に!「歴史認識」に興味を示さず戦後体制の中でしか思考回路が働かず、国の在り方、将来に対して無責任だったかの証左である。
新組織設置への流れになった事を正しい選択として捉えます。


日本人へのマインドコントロールの例
1945年(昭和20年)12月8日を初回に計10回(12月8日は米国にとって屈辱の日)
全国の新聞に
「日本の侵略と悪行を強調する連載記事を「太平洋戦争史」としてGHQ民間情報教育局が内容を提供し掲載させた。
(日本側では大東亜戦争と呼称していたものを強制的に太平洋戦争と呼称するよう命令する)
又、12月9日~太平洋戦争史をドラマ仕立てにして「真相はこうだ」としてNHKラジオで放送させた。
そして尚、米国の原爆投下の正当化。
日本の指導者の戦争犯罪人の指名受けるのは当然だ!
等々日本軍国主義の責任を単行本化し、各学校に購入を求めるよう文部省(当時)に通達を命じる。
アメリカによる日本人へのマインドコントロールの例を挙げれば限がないが分かり易い事例としては

  • 広島市原爆慰霊碑に刻まれている碑文に映る。
  • 沖縄戦で軍の命令による集団自決という虚偽を定着させたGHQ指示、検閲の「鉄の暴風」の刊行。

それを基に検証もせず集団自殺の軍命令説を確立させた左翼作家大江健三郎。
更に検閲制度を敷き、自分達が徹底的な検閲を行いメディアを取り締まっていることを知られない様に装った。
占領当時GHQ諮問機関委員のヘレン・ミアーズは「アメリカの鏡・日本」(マッカーサーによる発禁書となる)で、
「占領軍が被占領国民の歴史を検閲することが、本当に民主的であるかどうか。アメリカ人はもっと議論する必要がある。
私達自身が歴史を著しく歪曲してきた」と記す。


占領政策のマインドコントロールから解き放たれる機会が一度あったが、それを逃してしまう程、政策の効果の根は深く大きく張っていたのである。


それは極東国際軍事裁判(東京裁判)史観の定着が国内はもとより中共、韓国に政治的利用され、民族の名誉を毀損させている。


極東国際軍事裁判は裁判所に設立者から法を与えられたものであって、申立人の権利を国際法に基づいて審査しうる、自由かつ独立の裁判ではなかった。
それゆえにパール判事が述べたごとく、極東国際軍事裁判所は司法的な法廷ではなかった。
それは政治権力の道具にすぎなかった。
ウィリアム・O・ダグラス(米連邦最高裁判事)

◎「この裁判は史上最悪の偽善です」(GHQ参謀第2部長)チャールズ・A・ウィロビー

更にGHQ総司令官ダグラス・マッカーサー元師は1951.5.3米国上院軍事外交合同委員会聴聞会の証言で以下の如く述べた。

・日本の戦争の主因は自衛の為、又
・1950.10.15
  • トルーマン大統領とのウェーク島会談で東京裁判・トルーマン大統領を非難していた秘密文書公表
  • 極東軍事裁判は誤りだった。①
  • 米国は対日占領化の一部経費を支払うべきだ。②
  • 太平洋反共同盟は大変な仕事で実行は不可能である。③

この事実を当時の日本の新聞記事に反映されていたか。
東京6紙含む全国地方紙54紙がどう扱ったか。
①の極東軍事裁判は誤りであった。43紙
②の米国は対日占領化の一部経費を支払うべきだ。48紙
③の太平洋反共同盟は大きな仕事で実行は不可能である。48紙
地域別に統計を取ると、東京6紙、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡は事前検閲が厳しく地方には緩かった言論検閲がみえる。
東京裁判を批判したマッカーサー元師の謎と真実 吉本貞昭著から


昭和26年当時と現在を比べてみれば東京裁判史観から脱し切れていない政、官界人、教育者そして全国紙を含む地方紙の大部分そしてメディアと共に贖罪意識を反日に変換して気付かぬ。


戦後70年という長き時空を「自律」できずに来た我が民族に欠落しているのは再三記すが、1853年ペリーの日本侵略の為の来航からの歴史を諸外国との動きの中で捉え直す事にある。


その意味からも自民党の“占領政策を学ぶ組織”に希待するものである。
当然の如く、左翼系メディアの新聞(全国紙多くの地方紙)テレビメディア等々の反発は必至である。
何故なら彼らにとって御しにくい政治家安倍晋三首相シンパ:将来の女性宰相候補の提起だからである。


最後に世界記憶遺産に登録申請推進案件、杉原千畝の国連資料「杉原リスト」について
資料そのものの価値はあると考えるが、出身地岐阜県八百津町の地域街起こし的発想に準じ歴史の歪曲に加担する恐れがある。

疑念: 「杉原千畝の6,000人のユダヤ難民を救った外交官の真実の物語」のポーランドとの合作映画製作は、歴史の事実を曲げたまヽ大勢の観客の脳に浸透する。
日本の殆んどのメディアが杉原千畝について語る時、必ず使用する一節。
外務省の指示に背いて・・・・。
八百津町HPには「日本政府の意に反して人道的立場に立って・・」とある。

そこで記憶遺産申請に反対はしないが

杉原がリストニアでビザを発給したのは昭和15年、以降処分や免責もなく欧州の在外公館に勤務、昭和19年には勲五等端宝章を叙勲。
厳しい、服務規程に重大な違反と外務省が認識したなら、こういう経歴はあり得ない。
又、パリ講和会議での日本が提案した人種差別撤廃、日本の上海租界地にユダヤ難民を保護したこと、又、昭和13年3月、ソ連領オトポールに逃れて来た20,000人以上ともされるユダヤ難民を、陸軍人樋口秀一郎、安江仙弘、東條英機らが満鉄総哉松岡洋右と共に万難を排して救ったことと、杉原の人道的行為は一つの精神の流れで繋がる。
昭和13年1月 関東軍司令部(参謀長 東條英機)は「現下におけるユダヤ民族施策要網」を策定し同12月の五相会議は国策として「ユダヤ人対策要網」を決めた。
いずれも人種差別、ユダヤ人拝斥を排する。
杉原千畝だけを特記するのは日本を悪の軍国主義国として断罪した東京裁判史観そのもので、歴史の事実を検証し、日本の当時のスタンスを考えれば国の指示に背いて・・・は全く有り得ないマインドコントロールされ脱ぎ切れない醜いある種傾向の集団、人の歴史の改ざんではないか。


世界遺産に登録しなくては歴史すら学べない!保存できない!日本人。
ただ政治利用だけは許してはならない。


今夏ヒットした映画「日本のいちばん長い日」のように歴史の事実を観る者の主観に委ねながら、創作意図をもって一方向へ誘導し、歴史改ざんを目録む。日本の現実である!


参考一筆啓上NHK殿「杉原千畝」記憶遺産申請に潜む危険(本間一誠)
習近平、プーチン・・独裁者が主役づら国連に未来なし(福井県立大学教授 島田洋一)