弊社スタッフが交替でお届けする、ときに鋭く世相を斬り、ときに緩やかにあなたを癒す珠玉(?)の時事エッセイ。お仕事中の息抜きなどにお読みいただけたら幸いです。

新しい年を迎え
謹んでお祝い申し上げます


旧年中は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
本年もご高導、ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。


2017/01/05  第109回  真直な道を歩め、日本!


2016年、世界はこの年も激動の一年でした。
日本もその激動の中に確りと組み込まれ、逃れる事が出来ない環境のなかで、安倍晋三首相は世界に飛翔し、地球を俯瞰する外交を展開して来ました。
その政策、行動、発言がすべて良かったとは言えないが、日本が置かれている立場なら、理解し背中を押してあげるのが日本人としての正しい選択ではなかろうか。


12月5日、総理大臣在位1,807日を迎え歴代6位となりました。
仮に東京オリンピック、パラリンピック開催時、首相であれば歴代1位の桂太郎2,886日を超える偉大なる記録となるでしょう。時代によって社会環境が異なり、激務の内容も違う訳で、この安倍晋三首相在任時は将来の日本の礎となりうると考えるだけに、国民一人ひとりはもう少し広い視野で世界を見渡して欲しいと思っています。


Henry Kissingerはインターネットが民主主義を大きく変えようとしている。と言い、
「これは哲学的で深遠なテーマだ。インターネットは人類の性質を予期せぬ形に変えてしまったからだ。
ボタン一押しで多くの情報が得られるようになったが、情報を記憶する必要がなくなった。
記憶しなければ、人は考えなくなる。その結果、知識を受容する能力が著しく損なわれ、何もかもが感情に左右されるようになり、物事を近視的にしか見られなくなってしまった。
この問題を研究し、対策を考える必要がある」


2016年を回顧すれば紙幅が不足。それは1月~12月までの内容を再読して頂ければ理解されると考えるので省く。
今年の漢字一字に“金”を選んだ理由が分からない。世界や日本で起きた事柄に対する捉え方に千思万考があって当然である!のだが。
内政における各界の姿勢に少しでも将来を視野に入れた論理的な議論を見る事が出来ない。
国民が接する情報はマスメディアからが大部分を占める。従って彼らの姿勢は国民を誘導する強大な力を有する事を分かっていて自制する事を失念し、社会を徐々に変貌させているのである。そしてその元凶をすべて政治的妥当性(political correctness)として言葉、表現、行動など政治的見地からみた正しさ「表面的」なもの、つまりpcの姿勢さえみせれば相手を追求できるという尊大な姿勢がある。マスメディアは信ずるに足るか?


国内問題で様々な事があったが「天皇陛下の(譲位)メッセージ」を考えれば他の問題は余りにも小さく、それで大騒ぎする社会はやはり異常な環境に陥入っているとしか思えない。


天皇陛下の(譲位)メッセージに於ける日本国民の反応は多くの人々が賛意を表したが、果たして、それが正しい選択なのか象徴とは何なのか!天皇の譲位に反対する識者の意見はマスメディアで賛成識者と同等に扱って来たのだろうか。疑問である。


明治20年3月、賞勲局総裁 柳原前光の下で起草された「皇室典範草案」に
「天皇は終身大位に当る。但し精神又は身体に於いて不治の重患ある時は、元老院に諮詢し、皇位継承の順位に依り其の位を譲ることを得」との規定があった。
時の総理大臣 伊藤博文は激論の末この規定の削除を決裁した。その本意は「皇室を政治から分離自立させ天皇の個人的な意思から分離すべく制度化しようとしたといえる。それは日本文化と歴史の象徴としての皇室の安定に必要だった。近代国家を運営していく上でも宮中は政治から切り離すべきだと考えた。
福澤諭吉も同じ意見で、明治15年「皇室論」は「帝室は政治社外のものなり」で始まる。
しかし、国民の多くはご高齢と「公務」の大変さを思い譲位に肯定的だが克服すべき課題があまりにも多く、拙速に決めてはなるまい。


こヽに、今谷 明 帝京大特任教授の言を紹介す。
「皇室制度を考える内閣はおいさめ申すべきだ」
一番いいのは何もしないことだと思う。
・法令も改正しない
・摂政も置かない
・天皇陛下の公務は減らす
次善は摂政を置く、最悪の手段は譲位だ。
こういう事態は明治以降いくつかあった。
・南北朝正閠問題
・天皇機関説問題
・国体明徴運動
・総帥権干犯問題
天皇に関し世論が割れ、軍部が一方に乗っかったり野党が政治の足を引っ張ったりと、みんな良くないことにつながった。
結局、先の大戦で破滅になっていった。


天皇の問題に関して国論が割れている場合、一方の意見で突破すれば禍根を残す。
このように政治問題化している以上、譲位は望ましくない。
内閣が天皇陛下に「政治問題化している以上、難しいです」
『君臨すれども統治せず』平安時代からの伝統で、そういう歴史と伝統を踏まえて象徴という言葉を理解しないといけない。
統治権に関った時もあったが、これは歴史的にみればこの方が異例である。


国論が一致し、与野党が一致すれば譲位といえども反対はできないが、今のように国論が割れている以上、天皇陛下のご切望といえども内閣は軽々に実行すべきではない。

以上


伊藤博文初代総理大臣の姿勢 今に通ず。


日本の外交(安倍晋三首相外交)で最大の問題を挙げるとしたら、日本・ロシア首脳会談であろう。
世界で最も影響力のある人物(米経済誌フォーブス)4年連続1位のロシア・プーチン大統領 2位トランプ米国次期大統領 3位ドイツ メルケル首相 4位中国 習近平国家主席 37位日本 安倍首相 48位オバマ米大統領
この順位の中で12月15日、16日、日・露首脳会談が日本で開催された。
この会談に対し、米国オバマ大統領側から牽制球が飛んで来ていただろう。
そして、次期大統領トランプ氏とは安倍首相が“いの一番”に面談している。
その環境条件下に実行された日露会談に、日本側世論は「北方四島」返還の話題が先行、あたかも歯舞群島、色丹島、が返還されるかの如く報道されメディアの輿論作りに乗ったのである。


政権側からはその兆しを測るものは一切出て来なかったと記憶する。
日本側から提示した北方四島における共同経済活動を両国共通の制約の基に実行するという。
日本企業(政府ではない)3,000億円は過去北方領土への些かな支援の数十倍に匹敵し、実行される規模、実行、実績が歯舞群島、色丹島返還を引き寄せる「見えざる仕掛け」であろう。


露国内強硬派の勢力、意思は強大で、如何、プーチン大統領でも今回で返還を約束する事は不可能だったと考える。
しかし、日本側は「北方四島が日本国有の領土」という事実を確り伝えておくべきだった。北方四島のロシア領化の歴史の事実は返還される迄、日本国の立場として伝えておかなくてはならない。(安倍、プーチン2人だけの会談時には話し合われたのだと信じたい)


今回の日露首脳会談での合意に対して案の定、二階自民党幹事長は「島の返還に触れていない故失望した」のコメントあり。
首脳陣の周囲のみで、主要実力者には一切説明をしていない。
広げると何処からか洩れるのである。


日・露(ソ連含)の領土問題交渉が進展しないのはそのほとんどが日本側の事情によるものだ。
政権交代が激しいが、北方四島に対する国家のポリシーが無いに等しい。
従って外務省は殆んど積極的行動に出ていない。外務省にもポリシーが無い。
故に安倍晋三が首相になってから一貫して北方四島返還方針やポリシーが固定化、ロシアという狡猾な国家との交渉に苦心する事になったのである。
又、日露領土交渉には日米問題が大きく影響を与えているのである。
象徴的な会話で表す。
パトルシェフ露安全保障会議書記
「露が島を返還したら、日米同盟の範囲に入り、米軍が活動することはあるのか」
谷内正太郎国家安全保障局長
「ある」
この遣り取りから露側が、返還を避ける大きな理由である。
日米同盟(日米安保条約)は返還に大きな壁となっているのであって返還を成就する為に日米安保適用外と条件化すれば、今懸案の尖閣諸島での安保5条の対象は除外されるだろう。
日本側としては極めて苦しい立場に置かれているのである。
露側からすれば極東基地の重要性を考察すれば、日米安保で日本がどの様な立場を取るのかロシアの懸念に配慮して欲しいとの立場である。


従って日露の立場は隔たっている。
今回の合意に対して、双方語れない部分もあろうかと考えるが中断していた日露閣僚会談(外務+防衛・2+2)の再開に合意した意味は大きい。即ち日露防衛協力への道である。
日本の地政学位置から日米同盟、日豪、日印、(日露)防衛協力の実現は日本の将来に懸かっているのである。
それは隣国中華人民共和国の存在、脅威を正視すれば自ずと答えが出てくるのである。
共産党一党独裁に意を唱えるものには徹底的に圧力を加える。
内政面では言論統制を強化、体制に反する者を容赦しない。
当局の意に沿わない者に政治的資源を総動員して「追い込む」やり口は対外関係でも存分に発揮されている。


尖閣諸島の日本国有化以降の日本海域への侵入行動、南シナ海での仲裁裁判所に提訴したフィリピンには観光客船渡航制限、果物禁輸。そしてあのドゥテルテ大統領をして、大人しくさせる為に大枚をはたくと約束、彼は「金を沢山もらった」と公言す。
「一つの中国」を認めない台湾の蔡英文総統の国際的な動きを封ず。
西アフリカの島国、サントメ・プリンシペに対する中国の圧力があり台湾は断交を発表。


「THAAD」配備を決定した韓国は「韓流コンテンツ」排除で締めあげる。
モンゴルとの政府間交流を取り消す(ダライ・ラマ14世の訪問を認めた)
12/22モンゴルはダマイ・ラマ14世を再び招待することはしない。と発表。
(日本も米国もダライ・ラマの訪問を歓迎したが制裁を科しただろうか)
外交圧力はノーベル賞委員会(ノルウェー)が中国の民主活動家 劉暁波氏に平和賞を授与した以降、悪化していた両国が正常化した。
「一つの中国政策を堅持し、中国の核心的利益を高度に重視する」(ノルウェー側)


“中国を怒らせてはいけない”ことを「ノルウェーは6年かけて分かった」
「ノルウェー側は深く反省して教訓を学んだ」とノルウェーの対応を評価し、FTA交渉を進めるとした。(貿易面で報復措置を発動していた)
中国は神聖であるべき“ノーベル賞”を外交圧力によって“権威”を剥奪したのである。
こうして圧力外交を加速する反面、国際社会の警戒感を踏まえ、双方、ウィンウィンの関係構築を提唱する。まるで世界での“やりたい放題国家”を脅威でなく、何であろう?
是非、教えて欲しいものです。


そして、中国はトランプ次期米大統領の登場を歓迎した筋もあったが、その後の言質を捉える限り、米国側のアジア、太平洋地域におけるプレゼンスを甘くみていた姿勢を転換せざるを得ないのだろう。
米国の南シナ海公海上での潜水機が中国側に奪取された件は、オバマ大統領側との交渉によって返還する事で結着しようとしたが、トランプ氏は「公海上で盗んだ」と米中合意を非難。返さなくても良い!と語った。
相変わらず中国の行為に対する言い訳は身苦しい!
この様な軍事大国、金権主義大国、一党独裁国家が隣国に在る限ぎり、日本の起ち位置は、日露首脳会談で露国との防衛協力を為し得る方向へ進める事により、東アジアの安全保障環境は一変する。露は中国と友好関係にあるが、潜在的には不信感も根強い。


2016年5月オバマ米大統領が被爆地広島を訪れ、12月にはプーチン露大統領が来日又、安倍晋三首相がハワイを訪問オバマ大統領と会談、真珠湾を訪れた。日米同盟更に深化。
こうした安倍晋三首相の外交は今の世界情勢下、将来の日本国益に必要不可欠な行動であると考える。


トランプ米大統領時代を迎える今年、不透明な事案積まれ、世界は混乱、迷走するだろう。そんな今、日本の将来を委ねられる人物で、政界を見渡して、安倍晋三首相に代わる人物はいるだろうか?
どの顔見ても存在感なしですねェ~!
日本の確固たる礎を築こうとする安倍晋三首相に、真直な道を!後押ししよう!